Architectural firm by Kazutomi Takechi.1361 Kamimitani Iyo-shi Ehime pref.

workshop in ehime univ.2012/7-21

愛媛大学ミュージアム特別展 「子どもが生きる空間:日土小学校と松村正恒」

子どもたちを対象にしたワークショップ「子どもが生きる空間」が子どもたちの達成感
と喜びのうちに終了した。

6月1日から7月29日まで愛媛大学ミュージアムで開催された特別展「子どもが生きる
空間ー日土小学校と松村正恒」展にあわせて行ったWORKSHOP 「子どもの居場所
づくり」には、12人の小学生、中学生とその父兄が参加。日本建築家協会愛媛地域会
のメンバー、愛媛大学高安啓介准教授、愛媛大学徳田明仁特命准教授、愛媛大学教
育学部、法文学部の学生さんほか、たくさんの人たちの協力があった。

先の竹中工務店A4の日土展、大阪住まいミュージアムでの日土展の展示では保存の
経緯や手法、松村正恒の紹介にとどまらず子どもたちの生活シーンもたくさん取り上げら
れた。主役である子どもたちが改修改築された校舎で生き生きと活動している場面をみる 
につけ、本当の意味で7年以上に及ぶ保存再生事業に終止符が打たれた感があった。
 私自身の幼少時代の体験からしても日土小学校ほど周辺の環境、子どもの目線、
子どもの居場所を考慮して作られた学校はいまだ見当たらない。学校生活の中でも特に
低学年には遊びや自然から学ぶ環境が必要であり、友達とのコミュニケーションの場は  
学習空間と同様に大切な場所でもある。今回のワークショップでは大人たち家建築家の
考える空間ではなく、子どもたちが主役となって、自ら「気持ちいのいい場所」とは何かを 
イメージし協働で制作、自らその評価をすることによってその着想から始まるプロセス、
空間の組み立て方、材料の性質、色彩感覚を養ってもらってはどうかと考えた。

 3チームに分かれて、それぞれにイメージスケッチを起こし、チームの共通点を見出し
ながら一つの集約した形に組み立てて行く作業では、子どもたちの想像力の豊かさと
空間を組み立てるための材料に対するその性質をつかむ能力が要求された。
 線材(3種類の長さの木材)と3mの竹とゴム輪、600×910mmシナ合板とボルトナット、
それらを巧みに子どもたちは接合の仕方、重ね合わせの方法を習得しながら1時間あま
りの短時間で組み立てていった。

 A班は動物と一緒に暮らすいえ「ネコのいえ」をイメージし、具体的な空間イメージを意
見集約した結果、テキスチャーのやさしい面で構成しようということで、「サッカーボール
のいえ」をシナ合板を使って組み立てることにした。
結果は、子どもたちは大喜び、父兄も関心を持って受け入れられた。 またシステマティック
に材料を組み立てる方法も子どもたちは学んだはずである。出来上がったドームに子ども
たちはピンクと黄緑の布をかぶせ、更に作品の個性を出していった。内部は外観から創造
するよりも広い空間であることも認識したようで、「包まれるような空間で友達と一緒に楽しく
遊べる」から面白いと感想を言った。

 B班は夏だからと「夏の家」をイメージし、2階建てを考案、下層階は竹を曲げて組み
合わせたところ横方向に弱いことが分かり木材でたすきに補強した。竹材だけでは構造的に
不安定であることも子どもたちは認識したに違いない。
補強された半球のドームの上に木材で四角く組んで2階建とした。このフレームにも斜め
材を入れ補強、子どもたちは出来上がったフレームにピンクの布をかぶせることによって
空間の外形を認識することができた。内部に椅子を持ち込み、子どもたちは2階から頭を
突き出しあたりを見渡しながら完成を喜んだ。

 C班は、ツリーハウスのイメージからグループ名を「SKY tree班」と命名。下層階に
木材でたすきがけにしたフレームを四方に組み上層階にモンゴルのパオの工法を採用し
木材を使って直径2mの筒状のフレームを載せた。上層部には縄はしごを取り付けより
現実的な作品を完成させた。自然派を目指したのだろうか覆いの布は黄緑色を選択、
内部から観察すると薄い緑の外皮に光が透過し、クロスしたフレームがより構成力を
見せる状況に仕上がっている。

 大人班は、大きな回転する傘をイメージした作品である。子どもたちへのプレゼントを
意識したのか、みんな童心に帰って動く作品を構想し実現させた。子どもたちには、
驚きと楽しさをもって受け入れたようだ。

今回のワークショップの最後には、修了証書を子どもたちに授与し集合記念写真を撮影、
子どもたちの笑顔には達成感といっぱいの可能性と未来が浮かんでいたように思えた。 
この事業を通して、次世代を担う子どもたちにとって、義務教育の中でも建築のことや
まちのこと、景観やコミュニティーを学ぶ機会が増えることによって、よりよい環境とは
なにかを認識させていくことが大切ではないかと思った。

                  (武智和臣)

the animation of a workshop held in Ehime University.

愛媛大学体育館において行われた、ワークショップのダイジェストです。

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